いの2019-3



いよいよ今日です。そして今日から続く明日です。

そして…?というのが今日の話題。

いの2019-3



前回、ポルタメントについて触れましたが
ものをおわかりの御仁は「それをいうならなぜあれを語らんのだ〜?」ってなったかも。
胡琴音楽でポルタメント… ポルタメント芸といえば
擂琴と墜胡にふれないのはちょっと欠けています。


擂琴も墜胡も 二弦の胡琴類で大型…
というか、えっと、あれですよ。
三味線で言ったら太棹!
めっちゃでかいし重いし独特だし

似てるけどちょっとちがう。
うーん、そうだな
ヤマネコか大型イエネコかのちがいかな…
ちょっとちがうか…

というわけでまた動画先生におすがりしましょう。
張舒然 - 六畜興旺(擂琴)
https://youtu.be/f7L-ze6PcX8
これぞ擂琴の真骨頂、というか番台個人的に大好きで。
農村地帯の朝に聞こえる色んな音… 動物の声や人のお喋りなどを真似てるわけです。
胡琴界の江戸屋猫八ししょうですよ。
芸有る楽器ですよ。ほんとに。





次ぎに、墜胡。
当代中国二胡クイーンが墜胡で河南小曲を!というちょっとレアな…

これもじつに明るいなかに切なさもある曲調で、作曲者劉明源大師のこれも真骨頂かなと。
Ditty of Henan 河南小曲 Zhuihu(坠胡)- Song Fei 宋飞
https://youtu.be/dxZ4qTf_Omo





どうでしょう。
どちらも楽器の風格としてポルタメントあってなんぼのもの
曲の中に取り入れたり
芸として用いたり
けっしてたんなる味付けじゃない!かも。

ポルタメントの力は
おそらく劉天華大師もすごくわかっていたことでしょう。

という…


番台が最初に擂琴の音を聴いたのは
資料の少ない中、なんとしても実物に近い二胡の音をもとめて
ネットや短波で中国中央ラジオを拾い
当時まだ合った民族音楽番組(毎日夕方1時間やってた)を録音し
聞きまくっていたとき
とても気になる音があり、でも二胡じゃ無い、なんだろうとなって
「leiqin擂琴」というんだ〜 と知りまして
でも国内にCDなんか無いし、
旅行する人にお願いしたりして入手し、聞いてやっぱりこれは好きだ!となった次第。
かれこれ17年前かな…

調べると、なんと胴が木じゃ無くて金属。
写真見ると、給食や業務用のカレーやケチャップが入ってるでっかい缶を輪切りにしたような…
そこに蛇皮張ってある!

あ、沖縄のカンカラ三線?? 
あれの音色も大好き…

もう、しればしるほど擂琴への興味が、となったのでした。




その後
番台が誰に弟子入りするかでうろうろしていたころ、仲間と計画してジャー・パンファン老師の札幌演奏のついでに出張レッスン会を催して、お招きしていた頃
雑談の中で「擂琴の音がすきなのですが、演奏なさったことはありますか?」とお尋ねすると
「あー、あれはお笑いさんの楽器です(-o-)y」

っとクールに決められてしまいまして(^◇^;)。

なんかそれいじょう聞くのは失礼かなとおもってこれはこれで終わり。



またその後
現師匠である朱昌耀老師に同じ事を聞いたら
「弾いたことはあるよ!(^◇^;)」
というお返事で。

あまり自分の専門外はやらないという雰囲気が中国の演奏家さんにはあったので
もうそこで話はおしまい。

ところがその後宿のそばに町中の小さい楽器店があって、
そこの店主さんが師匠の同学という。
話していてひょっと見ると
擂琴がならんでるじゃないですか!

うわー あこがれのアイドルにばったり街であっちゃったよー

で、もちろん出して貰って
なんなら買って帰ってもいいくらいの勢いで
見せてもらったのですが

で、でかい…
お、重い…
左手伸ばすのすごい筋力要る…
膝に重たい赤子が乗ってるみたいだ…
なにこれみんなどうやって弾いてんの????

店主は一人大騒ぎの番台をにやにや眺めておりました…




さて、ゲットして帰郷となるかといえば話はそう簡単にすまなくて
その直後
なだかい「帰りの航空券をお土産小包に入れて日本に送っちゃった事件」が勃発し
あわやビザ切れ不法滞在になるなんてことでわたわたし

なのに師匠はにこにこしながら 来週から京劇フェスはじまるから滞在伸ばせば〜とか言ってくるし
まあつまり超笑える事態が連発
混乱のあまり
擂琴は買って来れませんでした。

結論からいうとジャー老師は正しかった。たしかにお笑いさんの楽器になりました。
ただしその場合 番台がお笑いさんになってしまいましたが…



ところで真面目な話。
シンガポールかどっかで、
その地の國楽オケの指揮者さんと
中国からのゲストの方が
中国音楽についてかたるパネルディスカッションをみたことがあるんですが
そのときに
シンガポールの指揮者さんが
「北方の民楽に特徴的なひゅんひゅんいう音」
というのを
ちょっと野卑なものの喩えとして出していて
引っかかりました。

その少し前に
NHKの語学番組に河南省出身の映画監督さんがインタビューでとりあげられていて
河南映画のイメージを変えたい
とおっしゃっていました。

そのニュアンスがちょっと伝わりにくかったので
後日いろいろ調べたら、河南人はどうのこうのという
なにか定番の悪口があるみたいで。

貧しさ故どうのこうのという揶揄というか…
歴史はとても古いのに…

関係ないかもだけれど、
カンをリサイクルで使ったような
擂琴の胴を思い出したり…

擂琴自体は主に山東省の楽器とはいわれていますが
あのあたりは黄河流域で
言葉は違うけど文化は近いのかな…とか



このあたりは本省人や大陸に住んでるひとじゃないとリアリティないような話だろうし
あとは想像になっちゃうんで
このあたりで。



だけど、もし笑いが文化だとしたら
それはとても人間的なもので
一つの笑いの中には泣きも怒りもあらゆる感情が包まれてるのかもです。



いの2019-3



あーあ、良宵と劉天華大師の話をもっとしたかったけど
残っちゃった…


だけど!!!!
私たちには春節がある!!!

しかも来年の春節(2月5日)除夕は劉天華大師の誕生日じゃありませんか!(1895年2月4日)。



てなわけであっさり
あしたから
この呼びかけは

春節除夕に良宵を弾いて
劉天華大師の誕生日を祝おう!

になります。

わはははは


擂琴を語って見事にオチ(墜ち)ました。
ことだまつかい冥利につきます。でも利は現世でお願いします。




お笑いにはしっぽまでオチがなけりゃね!



IMG_20180505_124945

年末恒例です!

個人的で再小規模なものから数えたら

1997年くらいからやっているので

ずいぶんになりました。



冬至の二胡友数名と始めたこの企画

今年も呼びかけます。





大晦日に良宵を弾こう2018-2019

大晦日、年の変わるとき
そのときいる場所で

劉天華大師の作品
「良宵」
(liang xiaoりゃんしゃお)を弾く
良宵を弾く‼️

ただそれだけです。

場所の指定もなく
集まる義務があるわけでもなく

弾きたい人が年越しの時にいる場所で。

年齢性別職業国籍二胡歴一切不問
他楽器OK、鼻歌OK、
オリジナルアレンジversionOK
エア二胡脳内二胡OK、

なんなら最初の四音だけでも 


申し込み/報告共に不要、
会費無し。
似た趣旨の他の演奏企画と掛け持ちもOK。


とにかく、
大晦日なので
せっかくだから良宵を弾こうと。

二胡な方々は
毎年続けていると、確実に上達がわかる…と思います(^.^)。


必要な物件はありませんが、
  
弾いているときに
いま
どこかで未だ見ぬ二胡同志が弾いているかも
と思ったら楽しくなる、
そんな想像力があるとよいかもしれません。


二胡とあそぼう
恒例にして究極のゆるゆるイベントへ
どうぞご参加下さい。





この曲は現代二胡の父である
作曲家で教育者の
劉天華氏が
大晦日に親しい人の集う宴席で請われて
即興で作曲し演奏し大喝采をあびたと伝えられています。
その時席にいた天華師の高弟が記憶して譜を興し
今に伝わっています。
劉天華作品の魅力の一つである
のびやかな自由さがあふれる
間違いなく二胡の名曲中の名曲です。


こちら師匠である朱昌耀大師の演奏です。

 



さああしたからは
春節除夕への道!


いの2019




どくがくう3









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来年もよい年でありますように。