5歳の時からたまに趣味で小説を書いておりまして、
 最近はほぼ毎日短編一個ずつ書いてまして、
 あまり公開目的というのではないのですが、
 今日はこっそり一つブログで公開しようかとおもいます。
 二次創作です。
 元ネタは宮沢賢治さんの銀河鉄道の夜です。
 ジョバンニってこういう子だったような気がするんです…



 その1としましたが、2以降があるかどうかは未定です。
 後書きは無しです。ふわっとでてきたコトダマを鉛筆で捕まえただけなので…

 休日にお暇があるという方、どうぞご笑覧あれかし。

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 写真は過去に撮った夜空のスナップです。
 都会の空なので明るい星しか写っていません。ので、天体写真というんじゃないです。とてもとても。
 
下にある青く輝いてるのはわし座のアルタイル。いるか座、や座も映り混んでいます。わかりますか?


 

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 銀河鉄道の夜〜少年植字工ジョバンニの夢




 少年植字工ジョバンニは一つの夢を持っていた。けれど、それはあまりに突飛なものに思えて、父母にも、クラスメートにも、そして内気な彼にわりと理解のある担任教師にも告げたことはなかった。
 そんな彼が、なぜその夜に限って心変わりを起こしたのか?
 
 そのとき、彼は親方とふたりっきりで大晦日までに仕上げなければならないあるパンフレットの活字をせっせと組んでいた。
 親方はもとはレンズ研磨工場にいたのだけれど、どういう訳かこの印刷所の跡継ぎを引き受けて、以来仕事が速くて正確だということで、外国からも仕事が来るほどになり、もう三十年は経っている。
 ジョバンニが親方から特に信頼を受けていたのは、一つに彼がよけいなことを言わず黙々と働くからだった。もっとも、彼の無口は、運ばれてくる仕事が殆ど外国語であり、意味がわからず、ただ形から間違わないように活字を拾うことに集中しているからだったが…

 「あんたは何か将来やりたいことでもないのかい」
 親方の問いかけがあまりに突然だったので、それはまるで目の前の原稿に並んだ意味不明の文字列が耳から入ってきたように響いた。
 「…学校卒業したら、どうするんだい。まさか一生活アルバイトしたいと思ってるわけじゃないだろう」
 親方は仕事中はほとんどしゃべらない人物だった。けれど、その日は珍しく、いつものようにスイスイと活字が拾えなかった…活字箱と自分の前にもやりとした白い光の帯が広がるように思えたのだった。
 親方がジョバンニに話しかけた、最後の一言を終えたのと、ジョバンニは最後の一文字を拾い終わったのはちょうど同時だった。ジョバンニの目と耳は、その瞬間、ここに戻ってきたのだった。

 「ぼくは…ぼくは、話を書く人になりたい……」
 「ほう、活字を拾う方じゃなく、原稿を書く方か」
 「…うん…」
 「なにか書いたものはあるのかい」
 「………」
 「短いのあったら、こんど持って来な。一枚分くらいのなら暇なときに俺が組んでやるから」
 「ほんとですか?」 
 「ああ、安いバイト代でこき使ってるからな」
 親方は、普段しわを寄せている眉間をゆるめた。ジョバンニもめがねを外して口元をゆるめた。
 「じゃあ、ぼくが字を拾いますよ」
 「どんな話を書くんだい」
 「まだできあがってないんですけど…天の川に沿って走る鉄道の話なんです。それに乗って……それに乗って、友達に会いに行くんですよ。…なんだか、あり得ないようなお話ですよね。恥ずかしいな」
 ぼくは友達がいないので…天の川の先にいけば友達がみつかるかなと思って…
 とは言えなかった。
 「いや、恥ずかしくなんかないさ。天の川の鉄道か、悪くないぞ」
 ジョバンニは新しい髪型を誉められた少女のように顔を赤くして、目を逸らした。

 「名前はなんて?」
 「…銀河鉄道の…銀河鉄道の夜、っていうんですよ…」
 耳と目の良い親方はジョバンニの小さな小さな小さな声を逃さなかった。
 親方は席を立って前掛けをたたいて払うと、工房の真ん中にある望遠鏡の向きを変えた。
 「じゃあ、今、大晦日までに表紙を組んでやろう。ご希望どおり、自分で好きな字を拾いな」
 ジョバンニの目が一等星よりも明るく輝いた。そして望遠鏡に飛びついた。
 彼の腕がなんどか動くと、拾われた星が活字となって、ばらばらと親方の抱えた木箱に落ちてきた。
 「書体を揃えろよ…いやまて、不揃いでもそれはそれでおもしろいか」
 ジョバンニが注意深く拾う星活字の落ちる音が、確かな足音のようにドーム型の工房に響いた。
 「自分の名前をわすれるなよ、ジョバンニ、これはお前の書いた話なんだから…」
 「親方の名前もどこかに…」
 「それは話ができあがって全部組み終わってからでいいやな」
 工房に、二人の息づかいのような静かな笑い声が、ひっそりと響いた。

 そして、この瞬間に、少年活字工ジョバンニの心の川辺では、若い銀河のようにもやもやした光の固まりにすぎないこの物語が、一気に結晶化を始めたのだった。


maybe Continued in your eyes!

Maho Arakida @ csomeiro


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10月8日(祝日) 地下歩行空間に二胡と遊ぼうが出張します。

 二胡に実際に触れていただいて、ワンコイン20分で簡単な曲ひとつ弾けるようになっていただこうじゃないの、という企画です。
 それとおまけがあるかも…(^^)

 また、合間にはミニデモライブも計画中。。。

 二胡と遊びに来て下さい。

あともこ201810−1


天文台本SAMPLE1 また残りわずかになりました「札幌市天文台非公式ファンブック」も会場で領布させていただきたく考えております。
 二足の防滑靴を履いた秘境温泉番台をどうぞよろしくおねがいします。


 Special thanks to クリエイティブマーケット事務局



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二胡と遊ぼう の二胡教室に興味の或方は
ぜひお茶つきトライアルレッスンへ。
あ、この「トライアル」は「体験」って意味で
未経験者さまは二胡に実際に触れていただき
二胡と遊ぼうのレッスンの雰囲気をちょっと見たいかたはお試しで。

詳しくはホームページ 最愛二胡

番台に挑戦状叩きつける会ではありません…(^◇^;)。


 
教室募集20181001-2




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